腰痛と気持ちは関係はあるのか?

腰痛治療の先進国であるオーストラリアや欧米の常識
~腰痛と気持ちは関係はあるのか?

答え:関係があるといえる。
理由:「痛いから動かすのが怖い」が腰痛を悪化させる場合がある。

新型コロナウイルス感染症の影響で、外出自粛要請により、自宅で座っていることが多くなると腰痛が起こりやすくなります。

なぜなら長時間、おなじ姿勢でいることは、腰に負担がかかります。
特に座椅子や骨盤を固定するタイプの商品を使われているかたは注意が必要です。
ゆれる・ゆらすの行動を加えてください。

では腰痛になった場合について、今回はお話いたします。

腰痛については、姿勢や筋肉の強さだけでなく、むしろ「考え方」や「気持ち」の問題がもたらす影響が最新の研究から明らかになってきました。
これについては多くの研究結果が発表されていて、腰痛治療の先進国であるオーストラリアや欧米では常識になりつつあります。しかしながら日本では「腰痛と気持ちが関係している」と言えば、ちょっと怪しいイメージを持たれてしまうかもしれません。

腰痛と気持ちが関係している例を一つ挙げましょう。

腰痛を発症すると「腰を動かすのが怖い」と思ったことはありませんか?

その「動かすのが怖い」という気持ちが、腰痛をさらに悪化させたり、治りづらい状態をもたらすのです。
腰痛を発症し、痛みを感じます。その際に、痛みに対して悲観的な気持ちを持ってしまうと、痛みに対する不安感や恐怖感が増します。それによって「腰を動かしたくないな」などという過度な警戒心が生まれ、活動範囲を極端に狭めてしまいます(例えば、今まで毎日30分の散歩をしていたのに痛みが再発したら怖いのでやめてしまう)。それがさらに身体を弱くしたり、後ろ向きな気持ちにつながり、また腰を痛くしてしまいます。

これは「恐怖回避思考」と呼ばれており、世界的に広く採用されている考え方です。

それでは、この思考を断ち切るにはどうしたら良いのか。

腰痛になったときに「腰痛なんて一時的な症状、風邪をひいたのと同じ、数日すれば治る」と前向きの気持ちを持つことです。みなさんは風邪をひいた時に「このまま一生風邪をひいたままかも。。。もう何も運動できないなぁ」などと思うことはないでしょう?

実際に数日経てばしっかり治り、何事もなかったように生活していると思います。
腰痛も基本的には同じことなのですが、なぜか「ずっと腰が痛い」と思ってしまう人が多いのが事実です。

ほとんどの腰痛は数日たてば改善してきますから、
前向きな気持ちを持って腰痛と向き合いましょう。