外反母趾 [その4]足指に体重を乗せて立ってみる

足指に体重を乗せて歩いていない場合をまずはご説明します。

足指に体重を乗せて歩いていない
足の裏だけで歩いている とは
いわゆる『ペタペタ歩き』がこの悪い生活習慣の歩き方です。

「ペタペタ歩き」になっているなと心当たりのある方

まず、最初の一歩でいきなり足の裏から地面に着くのではなく、踵から着いて次に足の裏、そして最後に足指までしっかりと体重を移動させて歩くように心がけましょう

足裏の接地面がゆりかごやロッキング・チェアーの動きのイメージで、スムーズに前方移動できればOKです。

ここで注意が必要なのは、歩行の基本は踵からの着地という点です。

歩行の基本は踵からの着地

足裏からいきなり着地すると、その後の体重の前方移動がスムーズに行えないため、足指に無理に体重を乗せようとすると、つま先立ちのような歩き方になってとても不自然な歩き方になってしまい、アキレス腱やふくらはぎを痛めます。

踵から着地すると、地面からの衝撃が踵や体に直接伝わる事を心配される方が時々いらっしゃいますが、体重のスムーズな前方移動ができるようになれば、全く問題がありません。

外反母趾

むしろ、踵をかばっていきなり足裏から着地することで、本来、地面からのダイレクトな衝撃を受ける構造になっていない部分(足裏の指の付け根)が衝撃を受け続けてしまい、障害を拡大することになってしまいます。

ウォーキング

また、立ち方でも説明しましたが、外反母趾の方は体の重心が後ろに片寄っていますので、足の裏から指に体重を移動させる時に、体の重心も一緒に前方に移動させることが大切です。

自分ではこのようなイメージで歩いているつもりでも、外反母趾になってしまうおおよその方が足指をきちんと使って歩くことができません。

そのような状態で、外反母趾の方が毎日1万歩ウォーキングしていたとしても、足首から下の筋肉は鍛えられずに、横アーチが崩れた足でペタペタと地面からの衝撃をまともに受けて歩いているので、かえって足を壊してしまいます。

『健康のために歩きなさい。』とよく言われますが、歩き方を間違えてむやみやたらに歩くと、逆に健康を害する結果となってしまいますのでよく注意して下さい。

自分で足のギプスを外してリハビリをしましょう

例えるなら、外反母趾になってしまう方の日常生活は、足指を骨折して長い間ギプスで固定したまま、生活している状態と非常によく似ています。
その結果、足指は関節が固まり動きが悪く、足指に体重を乗せて立ったり、歩いたりすることができないため、筋力が低下して足は退化していきます。

『悪い生活習慣』というギプスを着けたままで装具・テーピング・サポーターの着用やインソール・外反母趾対策の靴を履き続けていても、外反母趾は根本的に改善しないのです。

このような足に先ず必要なのは、『悪い生活習慣』というギプスを外して、退化した足にリハビリトレーニングを行うことです。

外反母趾の機能回復訓練

退化した足指にいきなり体重をかけて生活するのは、長い間寝たきりだった方にいきなり長時間歩かせるのと同じくらい無理な事です。
まずは、リハビリ(機能回復訓練)トレーニングで、足指が自由に動き、自分の体重をしっかり支えられる状態に変えていくことが最初の一歩です。

外反母趾の足

ほとんどの病院や整形外科では生活習慣の改善指導の認識がないために、「手術をするほどではないから、このまま様子をみましょう。」と軽度から中程度の外反母趾の患者さんに説明しています。

そして、その説明のまま外反母趾を放置してしまうことで、さらに症状を悪化させてしまうのが、外反母趾でお悩みの方の現状なのです。

次回以降は、症状を悪化させないために必要なことをお話します。